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第7回は、「遺産分割(3)遺産分割調停と審判」についてお話させていただきました。ぜひ、ご覧くださいませ。

あなたの悩みを思い出に。弁護士の山田訓敬です。
今日は遺産分割流れの内、調停と審判についてご説明したいと思います。

遺産をどういう風に分けるのかっていうのには、まず相続人全員で話し合いをしましょう、話し合いが整った場合はもうそれでいい。それが遺産分割協議でしたね。

遺産分割の協議が整えば遺産分割協議書っていうのを作って、それに基づいて具体的な遺産分割をする、つまり不動産の名義を変えたり、あるいは預貯金を解約して、あるいは株の名義を変えたりとかですね、そういうことができる。

遺産分割協議が整わないという場合にはどうするのかというと、家庭裁判所の調停、あるいは審判という手続に移行しますよ、ということをご説明したと思います。

今日はこの調停・審判についてご説明したいと思います。

調停というのは、相続人全員の同意が得られない場合など、話し合いでの解決が困難な場合に、相続人は誰でも家庭裁判所に遺産分割の調停の申立をすることができます。

この家庭裁判所の遺産分割の調停とは何かというと、イメージとしては家庭裁判所という裁判所の中で相続人全員で話し合いをすると、こういう手続だと思ってください。

この遺産分割の調停の申し立ては、相続人なら誰でもできます。相続人全員が申立をしなきゃいけないとか、そういう制約はありません。

具体的には家庭裁判所の話し合いはどうするのかというと、家庭裁判所から用意してもらった調停委員2名、通常は学識経験者、たとえば校長先生を前やっていましたよとか、あるいは元裁判官の方とか、そういった方たちが通常なるんですけれども、そういう方たちが通常は男女各1名ずつの二人、それプラス裁判官1名、この3人で相続人それぞれの意見を聞いて意見を調整し合うと、それでできるだけ話し合いで解決していくっていうふうにしていきます。

ただ調停というの先ほど申し上げたように、あくまで話し合いですから話し合いが整わなければ結局成立はできないんですね。
遺産分割が成功しないということです。裁判所から強制的にこういう風にしなさいとかいう命令が出されるわけではありません。
もちろん調停委員がこういうふうにされたらどうですか、こう分けたらどうですかというような、いわゆる調整をしてくれるんですけれども、でもそれでも頑として従わないということも法的にはできるんです。

こいういうふうに分けましょうという話し合いが整った場合、そういう場合には先ほど話した遺産分割協議書というのではなくて、今度は家庭裁判所の中でこういう話し合いが出来ましたっていうことの話し合いの中身を、家庭裁判所の調停調書っていうもので残すんです。

家庭裁判所の中でこの調停調書っていうのを作ってしまえば、印鑑を押してもらったりすることなく、その調書さえ持っていけば、たとえば法務局に行けばそれに基づいて登記の名義を変えることができたり、あるいは預貯金名義を変えたり、あるいは解約したりという事ができるようになってきます。

この遺産分割調停というのはあくまで話し合いですから、話し合いが整わないという場合には、今度は具体的に裁判所の方で決めてもらうという遺産分割の審判という手続があります。

調停で話し合いが整わない場合は調停は不成立になります。この場合には審判という手続に移行することになります。
審判は何かというと、裁判所が半ば強制的に分割方法を指定して、例えばお兄さんが不動産を全て取得しなさい、それでその代わりにお兄さんは弟さんに代償金としていくらを払えというような具合で、命令をするということになります。
命令と言うか、分かりやすい表現にしていますので誤解のないようにお願いします。
裁判所がこうしなさいと強制的にするというようなものだと思ってください。

この審判に対して不服がある場合の異議申立手続は残されています。いずれにしろこの審判というのが確定しますと、相続人は審判に基づく審判書という裁判所の命令書みたいなものですね、そういったものをたとえば法務局に持っていけば不動産の名義を変えることができるし、あるいはさっき言ったように金融機関に持ってけばそれに基づいて預貯金とかを解約したりそういう手続が可能になってくるということになってきます。

遺産分割の今日説明した調停とか審判というのは、もちろんご本人、つまり弁護士じゃなくてご本人さんたちでやることもちろんできます。
ただしやはり法的な知識がないとなかなか自分の有利に進められないということはよくあります。
ですから遺産分割の調停を申し立てたいとか、あるいは審判に移行しちゃったという場合に、出来れば早い段階で弁護士という専門家に相談されるというのをおすすめしたいと思います。
以上今日は遺産分割の調停及び審判についてご説明しました。